爪先立てて海へ

正月には飽きたが、連休には飽きていないのでその辺りを慮ってくれぬものか。5日もあった休日は良い肉のように舌で転がしていたら溶けきってしまった。

そうそう、元旦はまあまあ良い肉をすき焼きでいただいた。家族揃って食卓を囲む時、母は父の年齢や食べる量などを一切考えずに料理は山盛り作るのでわたしと弟で帳尻を合わせることになる。とは言えすき焼きは久し振りに食べたのもあり美味だった。卵あんな無くなるのか。ハナコのコント面白かった。

 

新年早々女が不満を垂れる番組が流れてえづきそうになった辺りで母と弟とイオンに連行された。何か買って来て良いらしい、ボールプールは何歳になっても楽しそうだなと思いつつも可愛いおべべを2着買う。全く要らない服を母に寄越された。でかい袋が目に入った瞬間かなり嫌な予感はしていたのだが、成す術なし。何故自分が否定される可能性などを微塵も考慮に入れないのだ。ここ数年アダルトチルドレンを拗らせているのでこういうことで自己肯定感がマイナスになる。

 

夜はとうふくんと新年の挨拶もそこそこに鳥二郎に消えた。梅田がゴーストタウンになっていて非日常に胸が躍る。クソ雨。

 

3日はおざいさんを谷六に連行した。ツイッターで「友達いないし実家にもいたくないので誰か誘ってください」といった旨の情けないツイートをしたら貴重な休みを割いてくれた。その期待に応えねばという時に行くのが旧ヤム亭空堀。馬鹿の一つ覚え。30分は並んだが、軽妙な会話のお陰であまり気にならなかった。

近くの小さな喫茶店にふらりと入ったら茶菓子が豆類推しで震えた。片岡というカフェで恐る恐る食べた豆乳プリンは結構口に合った。普段あまり若い男の人が来ないのだろうか、店主と思しき妙齢の女性は明らかに浮き足立っていた。良い時間だった。

夜親戚が来るまでは。

 

さて仕事始め。入って3分で不機嫌な上司と今年も宜しくしたくない時はどうしたらいい。しかし前の日にベッドからほぼ動かなかったわたしは機動力と精神力で打ち克つ、といった“自分を元気付けるシナリオ”みたいなのを心の中で上映しながら労働している。応援上映ってこういうことか。いいえ。

お客さんにほうじ茶を出しただけで「この子ええキャラしてんね」と言われた。お前に何が分かる。

凄まじく良いスーツからクリーニングのタグが出ているという超ベタなやつを見れた。

 

冬、要る?