冷めた悲劇のヒロイン

誰に何を教えたいのか、みたいな話で始めるとわたしは生理がそこそこ重い。いやすいませんねのっけから、こんなじめじめした熱帯夜に他人の股から血が出る話聞きたかないでしょう、でも教えずにはいられない。重い。

大体予定日の1週間前くらいからそれは訪れる。なんもする気せん、眠い、でもなんか食いたいな、よし仕事終わってなんか食いにいっちゃお!で勇み足で向かい腹を満たした刹那帰りたくないとむずかるのだ。年少さんか?

そして迎えた1日目、腹は痛いわ腰は痛いわのBOSEもびっくりのステレオペインシステムに加えて出口(入り口って言ったらエロくなっちゃうでお馴染みのところ)も鬱血か何かでずしりと痛むのだ。立体鈍痛である。なんかもうちょっと上手いこと言いたかったけど言えなかった。とにかく下半身が痛みスタジオになる。

ところが2日目の後半あたりから異常に盛り返してくる、失われた活力、生活をきちんと送ろうという意思、前向きな思考などが舞い戻ってくる。少々寝不足でも仕事中眠たくならないので恐ろしくさえ思う。ひと月で一番調子が良くなるのだ。

 

さて、そんな中迎えた連休前の仕事、異様に元気に取り組んだがやはり16時間はかかってしまった。無理でしたわ。どんどん忙しくなっとるわ。でもこれが1週間前の自分なら半べそかきながらやってるだろうからやっぱりホルモンバランスか何かしら、すごい。安定が欲しい。

 

ボーナスが出た。夏のそれは春や冬のそれよりたくさん貰えることで知られるが、前年と同額であった。ワクワクが欲しい。あれ?さっきと言ってることが逆ではないか。

 

そろそろ飲みに行ったりしたいねえ、ということで家本とうふくんと飲んだ。「非常に鳥貴族に行きたい」というわたしの願いを叶えてくれた。その日は腹が減っていたので1人で焼き鳥を10皿くらい食べた気がする。歳下から焼き鳥を奪い取る一幕もあった。よだれどりがないのが不満だった。

彼は人に寄り添うのが上手く、また人を褒めることに長けているのでわたくしめのような褒められたいオバケは良好な関係をいつまでも築いていたいなと思うのです。あと信じられないくらい働いていたのでかなり褒めた。

2軒目行ってからの記憶があんまり無いが、気づいたら歳下が増えていてなんでだろうと思った。

 

歳を取りたての男である、のあと飯を食いに行った。彼はアルコールが禁忌の体質なのでそれならたらふく食おうじゃないかと海鮮の美味い店に行った。2人ともほぼ素面で人の悪口も言わずむしゃむしゃ食い散らかした。一杯の天丼を2人で分けることを提案されたときはこいつも大学を出ているんだ…と関心するなど。帰りにアイス食いながらちょっと歩いたら夏が始まり。

 

マンションの玄関先に夏の季語がウロウロする季節になり、うわぁ嫌だな目隠ししてる間に出て行ってくれと思うも、オートロックが災いし立ち往生している。夏の虫は憐れ。